鍼灸とは
鍼灸治療ってどういうもの？
鍼灸治療とは、「はり」と「お灸（きゅう）」を用いて、身体の機能を回復させる東洋医学の治療法です。
人の体には経絡という気血の通り道があり、健康な状態では淀む事なくスムーズに流れています。
しかし不規則な生活習慣を続けたり、ストレスなど精神的な負担が体にかかると、気血の流れは淀み乱れやすくなります。この乱れが体の不調へと繋がり、何らかの症状として現れてくるのです。
鍼灸では経絡上の反応点である「ツボ」を刺激し、気血の流れを調整する事で体の異常を治していきます。
「はり」と聞くと痛いというイメージがあるかとは思いますが、鍼灸治療で使う鍼は髪の毛と同じくらい細く、先端が丸みを帯びているので痛みはあまりありません。
「お灸」も熱く火傷しそうなイメージを持たれやすいですが、心地よい暖かさになるよう調整して使っています。痕が残るようなこともありませんのでご安心ください。
お灸には「せんねん灸」という自宅でも出来る簡単なものもあるので、必要な方にはセルフケアとしておすすめしています。
どうして効果があるの？何に効くの？
鍼灸治療のメカニズムについては、日本のみならず世界各国で研究が行われています。
まだ全てが解明された訳ではありませんが、ツボに与えられた刺激が免疫系や自律神経に作用したり、血液やリンパの流れを促進させる事で痛みや筋肉の硬さをほぐす事が立証されてきています。
また肩こりや腰痛に効くのは知られていますが、鍼灸は他にも様々な症状に効果を発揮します。
不眠症やうつ病などの自律神経系疾患、胃痛や気管支炎などの内科疾患、生理痛や不妊症などの婦人科疾患にも効果が見込める症状です。
これは世界保健機関（WHO）でも認められている事であり、運動器系や神経系、循環器系など数多くの症例に対する有効性が証明されています。
薬のように副作用がある訳ではないので、体に優しいというのも鍼灸治療の特徴です。
どれくらいの間隔で通うと効果的？
基本的には1週間～10日に1回のペースで治療を受けと治療効果が現れやすいですが、どんな症状で、どれだけ効果を発揮させたいかによって治療間隔は変わってきます。
症状が辛く1週間に2・3回来られる方もいますし、良くなった後に予防や健康管理として2週間に1回や月に1回来られている方もいますので、必ずこの間隔でなければいけないという事はありません。
不妊症など症状によってはあまり間隔をあけずに治療を受けて頂く事をおすすめしていますが、相談しながらお体に合った治療頻度を見つけられたらなと思っています。